
「海外旅行に行くのに、Wi-Fiがないかもしれない」と気づいた瞬間、不安を感じる人は少なくありません。地図を見たいとき、現地の言葉を翻訳したいとき、家族や友人に連絡したいとき――すべてスマホがネットに繋がっていることが前提だからです。
この記事では、「海外旅行でWi-Fiが使えないかもしれない」そんなときに、どんな準備をしておけば安心か、そして現地でどう対処すればいいかを、初心者向けに丁寧に解説します。
目次
海外旅行でWi-Fiなしだと困ること

海外旅行でWi-Fiなしだと困ることを実体験をもとに紹介します。
1. 地図・ナビが使えない → 道に迷う
海外の街は日本と違い、標識や案内が少なかったり、言語が読めなかったりします。GoogleマップやAppleマップが使えないと、目的地への行き方がわからず、道に迷うリスクが高まります。
実例:
ホテルから観光地へ歩いて行こうとしたが、地図アプリが開けず、逆方向に30分以上歩いてしまった。
2. 翻訳アプリが使えない → 言葉が通じずパニック
現地の言語が読めない・話せない人にとって、Google翻訳やDeepL翻訳は心強い味方。でもWi-Fiがないと、それらも使えません。
困る場面:
- レストランでメニューが読めない
- タクシーで行き先を伝えられない
- お店のスタッフに説明ができない
3. 配車アプリや交通情報が使えない
UberやDiDiなどの配車アプリ、電車やバスの時刻表も、ネットに接続されていないと使えません。特に公共交通機関が複雑な都市では、Wi-Fiなしでの移動はかなり不便です。
例:
- Uberを呼べないため、流しのタクシーをつかまえたが、料金トラブルにあった
- 乗り換え案内が使えず、電車の行き先を間違えて迷子に
4. 緊急時に連絡できない
Wi-Fiがなければ、LINEやメール、電話(IP通話)などの連絡手段も失われます。家族や同行者とはぐれたときや、トラブルに巻き込まれたときに、すぐ連絡が取れないのは大きな不安です。
5. SNSや調べものができず、情報収集に支障が出る
旅先で美味しい店を探す、観光地の開館時間を調べる、Googleレビューを見るなど、ちょっとした検索ができないだけで不便を感じることも。
一覧表:Wi-Fiがないと困る場面と影響

シーン | 困ること |
---|---|
ホテルから出発する時 | Googleマップが開けず、道がわからない |
レストランに入った時 | メニューの言語がわからず、注文に苦労する |
タクシーに乗る時 | 行き先を伝えられず、料金トラブルの原因に |
電車に乗りたい時 | 乗り換え案内や時刻表が見れず、迷いやすい |
トラブルに巻き込まれた時 | 家族や大使館に連絡できない |
旅行中の調べもの | 観光地や評判の良いレストラン情報が探せない |
なぜ海外で「Wi-Fiが使えない」状況になるのか?
意外と多いのが、「ホテルにWi-Fiがあると聞いていたのに、全然繋がらない」「空港やカフェのフリーWi-Fiが遅すぎて使えない」といったケースです。
Wi-Fiが使えない原因はさまざまですが、代表的なものは以下のとおりです。
よくある原因:
- ホテルの回線が混雑していてつながらない
- パスワードやログインが必要で設定が難しい
- フリーWi-Fiが遅すぎて実用にならない
- 地方や田舎ではそもそもWi-Fi環境がない
旅行前に「Wi-Fiはあって当然」と思っていると、現地で困ることもあります。特に短期旅行では、限られた時間を無駄にしないためにも、あらかじめ対策をしておくことが大切です。
Wi-Fiがなくても大丈夫!旅行前にできる3つの準備

Wi-Fiが使えない場面を想定して、あらかじめ以下の3つを準備しておくことで、トラブルの多くは回避できます。
1. Googleマップをオフラインで保存する
オフラインでも地図が使えるように、旅行先の都市をGoogleマップでダウンロードしておきましょう。
これだけで道に迷う心配がほとんどなくなります。
使い方の例:
- スマホでGoogleマップを開く
- 行き先(例:ローマ)を検索
- 画面右上のメニューから「オフラインマップ」を選び、保存
オフライン地図では、現在地の表示やナビ機能も使えるので、ネットがなくても非常に便利です。
2. 翻訳アプリをオフライン対応にする

現地の言葉がわからないと、レストランのメニューや看板、駅の案内など、ちょっとしたことで困ります。
そこで役立つのがGoogle翻訳などの翻訳アプリ。事前に「言語パック」をダウンロードしておくことで、オフラインでも使えるようになります。
例:
- 日本語 ⇄ 英語
- 日本語 ⇄ フランス語
- 日本語 ⇄ 中国語
一度ダウンロードしておけば、ネットがなくても翻訳できるので、海外でも安心感が段違いです。
3. 必要な情報は紙や画像でも保存しておく
現地のホテルの住所や、空港からのアクセス、緊急連絡先などは、スクリーンショットや印刷で持っておくのがベストです。ネットが繋がらないときでも、情報を確認できるからです。
メモしておきたい情報の例:
- ホテルの名前・住所・電話番号
- 航空券や予約番号(PDF or スクショ)
- 日本大使館や保険会社の連絡先
- 旅行日程表(紙 or オフラインアプリ)
やっぱり通信手段を確保したいなら?

「やっぱりネットが使えないのは不安…」という方は、Wi-Fiに頼らない通信手段をひとつ準備しておくのが安心です。
比較表:主な通信手段の違い
方法 | 特徴 | コスト | 手間 | おすすめ度 |
---|---|---|---|---|
eSIM | アプリで購入、設定も簡単 | ◎(数百円〜) | ◎(日本で完結) | ★★★★★ |
現地SIM | 現地で安価に購入できる | ◎(安い) | △(店舗に行く) | ★★★☆☆ |
モバイルWi-Fiレンタル | 空港で受け取り、家族や友人とシェアできる | ◯(500円〜/日) | ◯(予約必要) | ★★★★☆ |
キャリアのローミング | SIM差し替え不要。楽天モバイルなどは無料枠あり | ◯(一部無料) | ◎(設定不要) | ★★★★☆ |
それぞれ一長一短がありますが、eSIMは現在もっともバランスの取れた選択肢です。たとえば「Glocal eSIM」は世界70カ国以上に対応しており、アプリひとつで簡単に設定が完了します。
旅行スタイル別:ぴったりな通信手段の選び方
旅行の目的や同行者の有無によって、適した通信手段は変わります。以下に、スタイルごとの特徴とおすすめのネット手段を詳しく解説します。
● 一人旅・バックパッカー
- 特徴:荷物をできるだけ軽く、シンプルに。現地での自由行動が多い。
- 通信手段の選び方:
- スマホ1台で完結できるeSIMが最適。
- オフライン地図や翻訳アプリを事前にダウンロードしておく。
- カフェのWi-Fiにも頼る場合はVPNアプリも入れておくと安心。
● 家族旅行・グループ旅行
- 特徴:スマホが複数台必要、子供や年配者がいる場合も。
- 通信手段の選び方:
- モバイルWi-Fiルーターがコスパ良好。1台で複数人が同時接続可能。
- バッテリーの持ちが気になるなら、モバイルバッテリーも必携。
- 通信容量無制限プランを選べば、動画視聴なども安心。
● 初めての海外旅行・女子旅
- 特徴:道に迷いたくない、言葉の壁に不安あり、安心重視。
- 通信手段の選び方:
- 日本のキャリアの海外ローミング(楽天モバイルなら一部無料)+eSIMの併用がおすすめ。
- 翻訳・地図・予約確認などをすべてスマホで完結できるように。
- 必要な情報は紙でも控えておくと万一のときに便利。
● ビジネス・短期出張
- 特徴:スピードと信頼性、セキュリティが重要。
- 通信手段の選び方:
- eSIMで即時接続+VPNで通信の安全を確保。
- クラウド資料やメールのやり取りがある場合は容量も重視。
- 電波の安定性が必要な場合は、信頼できるモバイルWi-Fiも併用検討。
よくある誤解と不安の声を解消

「現地SIMって安いって聞くけど、買い方が難しそう」→確かに言語の壁があり、店頭購入はハードルが高いです。日本語で完結できるeSIMの方が初心者向けです。
「翻訳アプリってネットがないと使えないのでは?」→多くの翻訳アプリは、オフラインモードに対応しています(※事前ダウンロード要)。
「フリーWi-Fiで十分じゃない?」→ホテルや空港でも、接続が不安定、通信速度が遅い、セキュリティが甘いといった問題があります。
実際にWi-Fiが使えなかったとき、どう対処する?
「準備してきたけど、やっぱり現地でWi-Fiが繋がらなかった」そんなときも、落ち着いて行動すれば問題ありません。
よくある困りごとと対処法を一覧表にしました。
シチュエーション | 困ったこと | 解決策 |
---|---|---|
ホテルWi-Fiが不安定 | ログインができずネットが使えない | フロントに問い合わせる/eSIMで補完 |
道に迷ってGoogleマップが使えない | 現在地がわからず不安 | 事前に保存したオフライン地図を活用 |
メニューが読めない | 現地の言語が理解できない | 翻訳アプリ(オフライン対応)を使う |
連絡を取りたい | 家族や友人にLINEが送れない | フリーWi-Fiを探す/SIMやローミング利用 |
最後に:Wi-Fiがない旅だからこそ得られる発見もある

海外旅行でWi-Fiなしで困ることや、対処法を紹介しました。最後に内容をまとめておきます。
海外でWi-Fiが使えないと困ること
1. 地図・ナビが使えない → 道に迷う
2. 翻訳アプリが使えない → 言葉が通じずパニック
3. 配車アプリや交通情報が使えない
4. 緊急時に連絡できない
5. SNSや調べものができず、情報収集に支障が出る
旅行前にできる3つの準備
1. Googleマップをオフラインで保存する
2. 翻訳アプリをオフライン対応にする
3. 必要な情報は紙や画像でも保存しておく
事前に準備できる通信手段
1.eSIM
2. 現地SIM
3. レンタルWi-Fi
4. 国際ローミング
ネットが常に繋がっている便利さに慣れてしまうと、最初は不便に感じるかもしれません。でも、スマホに頼りきらない旅も悪くありません。
現地の人に道を尋ねたり、紙の地図を見ながら歩いたり、ネットがないからこそ得られる出会いや発見があります。
もちろん、不便さを楽しむには、その前提で準備をしておくことが何よりも大事。Wi-Fiがなくても安心して旅行できるよう、この記事で紹介したポイントをぜひ実践してみてください。