
旅行や出張で海外のホテルを予約する際、「Wi-Fiは無料?」「動画見られるくらい速いの?」「安全に使える?」といった疑問は誰もが抱くものです。
VPNLABO編集部も、海外のホテルでWi-Fiに悩まされてきました。「部屋の隅だとまったく繋がらない」「ロビーに降りないとZoomができない」「突然パスワードが変わっていた」など、ネットが使えず困った経験は一度や二度ではありません。
この記事では、実際の使用感やよくあるトラブル、代替策、セキュリティ対策まで、海外ホテルWi-Fiの実情を日本との違いに焦点を当てて詳しく解説していきます。
目次
海外ホテルのWi-Fiは「無料」でも安心できない

たしかに今や多くのホテルで「Free Wi-Fi」と記載されています。でも、実際に行ってみるとこういうパターンが多いです。(特に私が泊まるような安いホテルに)
- 部屋では有料、ロビーだけ無料(特にヨーロッパの伝統的なホテル)
- 1日1GBまで無料。それを超えると低速化or課金(中東やアジア圏に多い)
- 無料だけど、チェックイン時にログインコードを要求される
- 同時接続数に制限があり、スマホ+PCでは使えない
日本のビジネスホテルのように「チェックインすれば自動で使える」「何もせずに高速」という感覚は通用しません。ホテルを予約する前に、Wi-Fiの状況をチェックするのがおすすめです。
ホテルを予約する前にチェックすべきポイント
- 「Free Wi-Fi」と書かれていても“部屋で使えるか”を確認
- AgodaやBooking.comのレビューで「Wi-Fiの質」を探る
- 無料でも速度制限や時間制限があるケースに注意
実際の通信速度|場所・時間帯でガラッと変わる

海外ホテルのWi-Fi速度は、期待しすぎるとがっかりします。国によっても違いますが、場所や時間帯、時期によって速度がガラッと変わることがよくありました。実際の体験を元に紹介します。
時期、時間帯での変化
- 朝早く・深夜、平日は比較的快適(利用者が少ない)
- 夕方〜夜、週末は遅くなる(多くの宿泊客が使う時間帯)
- 祭日やイベントがあると遅くなる or 使用不可に(アクセスが増える、規制がかかることも)
場所による差
- ロビーやフロント付近が最速
- 部屋の奥・高層階・壁の厚い場所だと激遅
- ホテルによってはWi-Fiの中継器を部屋に置いてくれることもあるが、格安ホテルは期待できない。
速度の参考値(実測例):
ホテルの立地 | 朝の速度 | 夜の速度 | 使用感 |
---|---|---|---|
バンコクの4つ星ホテル | 下り20Mbps | 下り3Mbps | 動画視聴は夜は厳しい |
パリ市内の中級ホテル | 下り5Mbps | 下り0.8Mbps | 通話やアップロードは不安定 |
ハワイのリゾートホテル | 下り30Mbps | 下り15Mbps | 比較的安定していた |
ロンドンの格安ホテル | 下り2Mbps | 下り0.3Mbps | メールはOK、Zoomは切れた |
ホテルWi-Fiは安全?実はハイリスク

「ホテルのWi-Fiなんだから安全でしょ?」そう思って何気なく接続している方は多いと思います。
でも実は、海外のホテルWi-Fiは“見た目は安心だけど、実はとても危険”なケースが多いんです。ここでは、なぜ危険なのか、何に注意すべきなのか、そしてどう対策すればよいかを解説します。
ホテルのWi-Fiは公共Wi-Fiとほぼ同じ?
多くの海外ホテルが提供しているWi-Fiは、「共有ネットワーク(=公衆Wi-Fi)」です。つまり、あなたと他の宿泊客全員が同じネットワークに接続しているという状態。
これは、学校やカフェ、空港の無料Wi-Fiと同じで、以下のようなリスクがあります。
1. 通信内容が盗み見られる(盗聴)
ホテルのWi-Fiが暗号化されていない場合、あなたが送受信している情報(SNSの内容、ログイン情報、パスワードなど)が他のユーザーや悪意のある第三者に見られてしまうことがあります。
とくに、HTTPという暗号化されていないWebサイトやアプリを使っていると、通信の中身がそのまま流れている状態に。
2. 偽のWi-Fi(なりすまし)に接続してしまう
これが意外と多い落とし穴です。
たとえば、本物のWi-Fi名が「Hotel ABC WiFi」だったとして、悪意のある人が「Hotel_ABC_Free_WiFi」という名前のWi-Fiを勝手に作ると、見分けがつかずに間違えて接続してしまうことがあります。
すると、そのWi-Fiを通して送られたすべての情報が盗まれる可能性があるのです。
3. ウイルスやマルウェアに感染する可能性
ネットワーク内に攻撃者がいた場合、同じWi-Fiに繋いだだけでスマホやPCにウイルスを送り込まれる危険もゼロではありません。
とくに、セキュリティソフトが入っていない古いスマホ・PCを使っていると、感染のリスクは高くなります。
海外ホテルのWi-Fiで特に危ない行動は?
- ネットバンキング、クレカ情報の入力
- パスワードの入力、会社のシステムへのログイン
- 個人情報の送信(SNSやメールなど)
通信情報が他の人に漏れる可能性がある、ということを覚えておきながらWi-Fiを使いましょう。
でも、海外ホテルのWi-Fiを安全に使う方法はあります。それは、「VPN」というサービスを使うことです。
VPNの使用でセキュリティは格段に向上
VPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)を使えば、通信内容が暗号化されるため、たとえ怪しいWi-Fiを使っていても第三者に中身を見られません。
VPNのメリット:
- 通信が暗号化される
- IPアドレスが隠れる
- 国ごとの制限(YouTubeが見られないなど)を回避できる
旅行前に信頼できるVPNアプリをスマホ・PCに入れておくだけで安心度がまるで違います。
1ヶ月以内の短期旅行なら、お試し期間があるので実質無料で使えます。
VPNってなに?と思った方はこちらの記事もぜひ参考に
海外ホテルWi-Fiが繋がらない・遅いときの対処法

現地でWi-Fiトラブルに遭遇したら、焦らず次の方法を試しましょう。
✅ トラブル別チェックリスト
トラブル内容 | 対処法 |
---|---|
Wi-Fiが全く出てこない | 「Wi-Fi OFF→ON」「機内モードON→OFF」試す |
認証ページが出ない | SafariやChromeを手動で開くと表示されることあり |
パスワードが通らない | 小文字・数字の1やlの見間違いに注意。フロントで再確認 |
部屋で弱い/切れる | 廊下やロビーに移動。必要ならポケットWi-Fiに切り替え |
海外でホテルWi-Fi以外でネットを使う方法

最も確実な方法は、自分専用のネット環境を持っていくことです。ホテルWi-Fi以外でネットを使う方法を挙げておきます。
🧳 海外での通信手段3選
手段 | 特徴 | おすすめ度 |
---|---|---|
ポケットWi-Fi(レンタル) | 安定・複数端末対応・データ制限に注意 | ★★★★☆ |
海外ローミング(docomo/au/SoftBank) | 設定不要・高額になりがち | ★★★☆☆ |
現地SIMカード | 安価・購入と設定にややハードルあり | ★★★★☆(長期滞在向け) |
例えば、ポケットWi-Fiなら旅行中ずっと同じ速度で安心して使えます。通信量に上限があるプランもあるので、容量制限の確認は忘れずに。
まとめ:「使えて当然」と思わず備えておくべき

海外ホテルのWi-Fiは、あればラッキー、使えればなお良し。でも、「無料だから」「ホテルだから」といって安心して使えるとは限りません。
最後に、ホテルWi-Fi対策のまとめです。
✅ 予約時に「部屋でのWi-Fi可否」を確認する
✅ ログイン方法(パスワード・認証形式)をチェック
✅ VPNを事前に準備してセキュリティ対策
✅ トラブル時の代替手段(ポケットWi-Fi、SIM)を用意
海外でネットが繋がらないだけで、タクシーも呼べない、レストランも調べられない、翻訳も使えない…。スマホが使えないストレスは想像以上です。
だからこそ、事前の準備で旅の安心感が全く変わります。