
「VPNって暗号化されるって聞くけど、それってどういうこと?」
「結局、どれくらい安全になるの?」
「無料VPNでも暗号化されるの?」
そんな疑問を持つあなたへ。この記事では、VPNの“暗号化”とは何か?を、初心者でも直感的に理解できるよう図解的に解説していきます。
VPNの暗号化とは?【1分でわかる超簡単解説】

通信を「金庫の中の手紙」にする仕組み
VPN(仮想プライベートネットワーク)における「暗号化」とは、あなたの通信データを第三者に読めないよう変換(エンコード)する処理のことです。
具体的には:
- 自宅や外出先でのWi-Fi通信
- スマホでのネット利用
- 海外から日本のサイトへのアクセス
これらの通信をVPN経由にすると、内容が暗号化されて誰にも見られなくなるのです。
例えば、普段スマホでネットを使うとき、あなたの情報はそのまま“郵便はがき”のようにネットの中を流れています。だから、ハッカーや悪意ある第三者に内容が見られたり、盗まれたりするリスクがあります。
VPNを使うと、通信内容が強力に暗号化されるため、「誰にも読めない金庫の中の手紙」のような状態になります。しかも、VPNが作る“トンネル”を通って通信されるので、通信のルートも保護されるので、第三者から見られる危険が限りなく低くなります。
暗号化されると、具体的に何が守られるの?

VPNの暗号化のおかげで、以下のような情報が暗号化され、安全になります:
守られる情報 | 例 |
---|---|
ログイン情報 | パスワード、認証コードなど |
個人情報 | 氏名、メール、電話番号など |
クレジットカード情報 | 番号、有効期限、CVVなど |
閲覧・検索履歴 | どんなサイトを見たか、検索内容 |
IPアドレス・位置情報 | 日本にいても海外に見せられる |
特にスタバや駅の無料Wi-Fiを使っている時は、盗聴リスクが高まります。
VPNはどうやって暗号化してるの?仕組みをざっくり解説

VPNの暗号化の仕組みはとても複雑なのですが、そのプロセスをかんたんに解説します。
- あなたのスマホやPCが通信しようとする
- VPNアプリがその通信を受け取り、「カギ付きのトンネル(VPNトンネル)」に入れる
- 通信内容は暗号化(=読めない文字列)に変換される
- VPNサーバーがそれを解読して目的のWebサイトへアクセス
- 返ってきた情報も再び暗号化され、あなたの端末へ戻ってくる
このようなプロセスを経て、 通信の「中身」も「行き先」も、第三者にはわからない状態になります。
VPN暗号化の技術:プロトコルって何?種類の違いは?

VPNは「トンネリング」と呼ばれる仕組みでデータを包み込み、外部から内容が見えないようにします。
そしてこのトンネル内のデータを守るのが暗号化プロトコルです。「プロトコル」とは、通信のルールややり取りの方法を定めたものです。
VPNはこのプロトコルによって暗号化レベルや速度が変わります。代表的なプロトコルの種類を表にしてみました。
VPN暗号化プロトコル比較表【2025年最新版】
プロトコル名 | 特徴・暗号化の概要 | おすすめ用途・ポイント |
---|---|---|
OpenVPN | 実績豊富なオープンソース。AES-256で強力に暗号化 | 安定重視。汎用的でほぼ全環境に対応 |
WireGuard | 軽量&高速。ChaCha20による暗号化 | 動画・ゲーム・高速通信に最適 |
IKEv2/IPSec | AES暗号化+モバイル環境に強い | スマホや移動中でも接続が切れにくい |
L2TP/IPSec | IPsecによる暗号化を追加した古めのプロトコル | レガシー端末・ルーター対応に有利 |
SSTP | SSL/TLSを使用。Windowsとの親和性が高い | Windows専用VPNで活躍 |
PPTP(非推奨) | 弱い暗号化(MS-CHAPv2) | 速度優先だが、セキュリティは極めて低い |
Shadowsocks | 暗号化されたプロキシ。AESやChaCha20を使用 | 中国などの検閲回避用。VPNより軽く速い |
V2Ray(VMess) | 多層プロトコルで検閲対策に優れる | 高度なステルス性。Shadowsocksの上位互換 |
OpenConnect | Cisco製AnyConnectの互換。TLS+DTLSで暗号化 | 学校・職場VPNやLinuxユーザーに人気 |
- Shadowsocks / V2Ray はVPNというより「暗号化プロキシ」ですが、検閲突破や中国国内利用者にとって非常に実用的な選択肢です。
- OpenConnect は企業や大学などのCisco VPNの代替手段として導入されることが多く、セキュリティも高水準。
- WireGuard と V2Ray の組み合わせも一部で人気。例えば、VPN通信をV2Rayで包み隠して使うような上級テクニックもあります。
ほとんどの有名VPNはWireGuardまたはOpenVPNを採用していて、安全かつ高速です。
VPNの暗号化にも落とし穴?注意すべきポイント

「VPNを使ってる=100%安全」とは限りません。以下のような場合は暗号化の恩恵が台無しになることも。
無料VPNは危険なことが多い
- 弱い暗号化方式(PPTPなど)を使っている
- 通信ログを保存している(あなたの行動が追跡される)
- 広告のためにデータを売っている場合も…
→ 無料=お試し用と割り切りましょう。本当に守りたい情報があるなら、有料VPNが安心です。
2025年版・安全なVPNおすすめ3選【暗号化重視】

1. NordVPN(ノードVPN)
- 暗号化:AES-256+WireGuardベースの独自プロトコル「NordLynx」
- 二重VPN(Double VPN)対応で暗号化を二重に!
- 日本語サポート&日本サーバー完備
2. Surfshark
- 暗号化:AES-256+OpenVPN / WireGuard
- 台数無制限+広告ブロック機能あり
- 1契約で家族全員使えるコスパの神
ExpressVPN
- 暗号化:独自のLightwayプロトコル+AES-256
- 特徴:世界中で定評があり、安定性と安全性の両立
- NetflixやYouTubeなど動画視聴にも強い
初心者の疑問Q&A:VPN暗号化、ここが気になる!

Q. VPNで暗号化されてても、ウイルスは防げる?
A. いいえ。ウイルス対策は別の話。VPNは「盗聴・のぞき見」から守るためのツールです。
Q. 暗号化されてると、動画やZoomが重くなる?
A. 高速VPNを使えば心配無用。WireGuard対応VPNなら動画もスムーズです。
Q. VPNって怪しくないの?法律的に大丈夫?
A. 日本ではVPNの利用は完全に合法です。暗号化もOK。ただし違法行為には使わないこと。
まとめ:VPNの暗号化は「ネットの世界の防弾チョッキ」

最後にこの記事で紹介した記事の内容をポイントにまとめます。
- VPNの暗号化=データを誰にも読まれないように変換する仕組み
- スマホ・PC・公共Wi-Fiのどこでも安心してネットが使える
- 選ぶVPNによって安全性がまったく変わるので要注意!
編集後記:VPNの“中身”を知れば、もっと安全にネットが使える
VPNを「なんとなく使ってる人」は多いですが、暗号化の意味をきちんと理解してる人は少ないです。この記事を通して、「自分の情報を自分で守る」意識が少しでも高まれば嬉しいです。